虫採り動画上げてます!!
普段の虫採りそのまんまの様子をお届け中!
前回の続き
タナラタの町に戻ってくると、市場が人で賑わっていた。市場は非常に雑然としていて、車道に人がはみ出している。品物も台に所狭しと並べられていて、ビニールにいっぱいの魚や生きたままの鶏などが詰められていた。
こんな山奥で、見たこともない魚や野菜が売られている。ピラニアやナマズなど養殖の淡水魚もあれば、サバやスズキなどの海水魚もある。焼きそばやフライドチキンなどのすぐ食べられる屋台もあって、晩御飯はそれを食べることにした。まだ明るいが、夜市で食べ歩きしているような感じだった。
さて、車で山道を登り、前から狙っていた灯火採集ポイントへ向かう。道は曲がりくねって、車がすれ違うのがやっとなくらい細かった。しかも路面は雨で削られデコボコしていて、車の底を摺らないか心配だった。
ようやく到着すると、そこは崖に囲まれた広場のようになっている。見晴らしは良くないが標高が高いので、何かしら面白いものは見れるだろう。暗くなる直前で、灯火総研で明かりをつける。
点灯!!!!!
はじめは小さい蛾がやってくる。日本では見られないタイプのコケガの仲間が多く飛来した。
前回のキャメロンではもっと標高の低いところで灯火採集したが、飛来する蛾の顔ぶれが随分と違う。低地よりも日本で見る蛾に似た種類の比率が多い。標高を上げると気温が下がり、緯度を上げるのと同じような効果があるのだろう。標高のあるポイントで採集すると、垂直分布が見れて面白い。
しばらくすると、思わず声を上げたくなるような良い蛾が混じる。
これらは日本からインド、ネパールあたりまで生息することになっているが、熱帯地域ではおそらく冷涼な高標高の虫だろう。ネパールの3500mで採集された標本を買ったことがある。シラオビアカガネヨトウの近似種は、赤みが失せて完全に白黒になっていて、とてもカッコいい。
他にも見覚えのある蛾がちらほら。
キクキンウワバも広域分布種で、ここで採れてもおかしくない。
コヨツメアオシャクの仲間は熱帯に広く生息していて、種類も多い。
Moth of Borneoによると低地の虫らしいが、今回は高標高(2000m)で得られた。
熱帯の高標高…おもしれぇ…!!!!!
もう少し歩いたところが山頂なので、灯火を放置して歩いてみる。歩き始めて100mほどのところで、緑色の蛇を発見。
これは…
アオハブだ!!!!!!
これが木にぶら下がっていたらと思うとゾッとするが、今回は地面を這っていたので、近づいて観察。夜露に濡れた鮮やかな緑色が眩しい…いい蛇だわ…。
色々やべーもんを見続けて、大興奮の夜でした。
つづく