虫採り動画上げてます!!
普段の虫採りそのまんまの様子をお届け中!
前回の続き
翌日
昨日は19マイルへ行ったので、今度は標高の高いヤサール山へ行くことにした。ヤサール山へは、タラナタの町の裏手から登山道が続いている。一般のトレッキングツアーもあるようで、Trail1~10などナンバリングされている。
登り始めてしばらくは、森の急坂だった。
道は分かりやすく、半袖半ズボンの欧米人たちとよくすれ違う。日本にとっての登山は長袖長ズボンというイメージだが、この蒸し暑い熱帯のジャングルでは彼らの方が理に適っているかもしれない。そもそも、ダニやヒルや蛇には服のガードは通用しない。標高が高いからか、蚊は少なかった。
ひいひい言いながら40分くらい登ると、開けた山頂に出る。時刻は午前10時。山頂は霧に包まれて涼しかった。そんな中、ゆっくりと飛ぶ蝶の姿が目に入った。
あれは…
Deliasだ!!!!!!
葉に止まったところを、網を伸ばして採る。飛ぶのが遅いので、難なく網に収まった。
霧の中を素早く飛ぶ影を見つけたので、網を振って捕まえてみると、シロシタセセリTagiadesの仲間だった。
しばらくすると太陽が昇り、気温が上がる。霧が晴れ、虫の活性も上がった。
山頂は吹上ポイントになっていて、色々な虫が飛んでくる。
背の高い茂みの向こうから、シジミチョウやタテハチョウが現れては消える。ギャップの高いところを、大きな黄色い蛾が飛んでいる。捕まえてみると、灯火にも来るトラシャクの仲間だった。
お前、昼行性だったのか…
このヤサール山に上る観光客は多いようで、沢山の人が登ってくる。大抵こちらに興味を持って、話しかけてくれる。国籍は様々で、若い人が多い。ヨーロッパの人で、1か月間のバカンスをとって東南アジアのあちこちを旅している人もいた。
みんな友好的で、「どんな蝶が採れるの?」と聞いてくる。三角紙から蝶を出して見せると、喜んで写真を撮っていった。19マイルでも、網を持って村に入っても嫌な顔一つされず、
「林道へ入ってもいいか?」
と聞くと、快諾してくれた。最近キャメロンで昆虫採集への目が厳しいという噂を耳にしたが、今回の遠征では特にそのようなことを感じなかった。
キャメロンハイランド 昆虫採集2018 その4