石垣・西表島 昆虫採集2016 その2

虫採り動画上げてます!!

普段の虫採りそのまんまの様子をお届け中!


前回の続き

翌日、沖縄に生息する緑色のジンガサハムシ、タテスジヒメジンガサハムシを探す。ネット情報によると、ハマヒルガオについているらしい。早速車で南風見田の浜辺にやってきた。

星の砂

ハマヒルガオ

しかし、探せども探せどもジンガサハムシは見つからず。何とか見つけた虫は、ハマキガ幼虫。この個体は餌を食べず、一緒に入れた葉をつづって蛹化した。羽化させると、ミナミヒメハマキだった。

ミナミヒメハマキ

ミナミヒメハマキ(羽化後撮影)

タテスジヒメジンガサハムシは諦めて、近くのタイワンヒメシジミのポイントへ向かう。食草のタヌキコマツナギの周りにタイワンヒメシジミがいるはずだが、見当たらず。卵はあったので、継続して発生しているらしかった。

タイワンヒメシジミ卵

キャンプ場に戻ると、生研メンバーがタテスジヒメジンガサハムシを採集していた。浜辺ではなく空き地のアサガオで採ったらしい。そういうところにいるんだなぁ…。

タテスジヒメジンガサハムシ

あれこれしているうちに、夕方。みんながキャンプ場で食事するなか、パンを買って灯火へ向かう。蛾屋に休んでいる暇はないのだ。しかし、この日の灯火は全く振るわず。同行者は隣の水田でオキナワスジゲンゴロウを採っていた(うらやましい)

灯火採集スタート

ウンモンマドガ

ミカンコエダシャク♂

フタオビコケガ

翌日

石垣島に戻るフェリーは午後なので、それまで散策。森に入ってみると、葉に潜るタイプのミクレピの蛹を見つける。どうやら、昨日ユツンへ行くときに採ったミクレピと同じ種類のようだ。

葉に潜るタイプのミクレピ

未同定(羽化後撮影)

別の木では、幼虫が若葉を糸で綴って巣を作っていた。もちろんこの幼虫も持って帰ったが、全て寄生蜂が出てきて成虫は確認できなかった。

ツイッターを開くと同期はちょうど大学の卒業式で盛り上がっているようだ。一方僕は、西表島の森の中で蛾の幼虫が巣を作る様子を観察していた。

ミクレピのなる木

葉を巻いて器用に巣を作る

作り始めの巣。ここから更に葉をかじって葉を巻いていく。

葉が成長して固くならないよう葉脈はかじられている

完成した巣

お昼ごろフェリーに乗り石垣島へ移動。ここで合宿本隊から離脱、友人と合流する。その前に腹ごしらえ。フェリー乗り場の前で石垣牛の握りを注文。

うまい!!!

石垣牛の握り

ユウマダラエダシャク琉球亜種

買い出しをして、その日は終了。翌日、ひとまず各地を遊びまわる。

ミルミル本舗

ロコモコ丼?

そろそろ昆虫採集再開。セキナガタマムシのご神木を案内してもらう。

海岸のエノキ

セキナガタマムシ

次にオオヒゲブトポイントへ。まだ時期が早く、ほとんど発生していない。連日通って、発生を待つ。採れないオオヒゲブトにすべての時間を使っても仕方がない。時にはアダンの葉をぺりぺり捲ってゴミムシを狙ったり、林道で蝶を狙ったりする。

雑甲虫

そして数日後

いつものようにオオヒゲブトがいないかポイントで空を見上げていると、

ヒゲナガガの飛ぶ影が見えた

「これはヤベーやつだ!!!!」

そう直感し、瞬時に体が動く

網を振る

やったか…?

網を覗くと…

イナズマヒゲナガ♀

「よっしゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!」

同行者はドン引きだろうが、これが叫ばずにいられようか。採集記録は数えるほど。オオヒゲブトよりも何倍も希少価値がある虫だ。そんな虫を、自己採集した。

これだから春の八重山はやめられない

本遠征最大の成果を上げたところで、次回へ続く

石垣・西表島 昆虫採集2016 その3