虫採り動画上げてます!!
普段の虫採りそのまんまの様子をお届け中!
クロウスタビ
秋も深まる10月に、山間部にのみ出現するヤママユガだ。日本にいる11種のヤママユのなかでも採集が難しい。その理由は食草にあって、キハダという分布の限られた植物がホストであるためだ。
キハダは山間部の沢沿いに生える。クロウスタビを採るときはキハダの分布域で灯火採集しなければならない。2014年、2015年と街灯巡りしてきたが2年連続で採れず。2016年ようやく灯火装備を購入したので、街灯のない新規ポイントの開拓へ向かった。
Google MAPを頼りに当たりをつけたのは、群馬県中之条町。今回もいつもの同行者3人を引き連れ、採集へGO!!
…
高速を飛ばし、群馬県へやってきた。予想以上に時間がかかり、辺りは既に暗い。目星をつけていたポイントへやってきたが、まったく展望がなかった。これでは灯火採集してもクロウスは絶望的だ。
まずい
クロウスタビはとっくに飛翔を開始しているのに、灯火を開始すらしていない。現地で慌てて地図を開き、ポイントを探し直す。急ごしらえで見つけたポイントへ向かう途中。道路の直線の先に、黄色い何かがバタついている。
「どうせヒメヤヤマユじゃね?」と同行者は言う。
いや違う
あれはヒメヤママユじゃない。
「車を止めるから早く採ってきて」と僕は言う。
同行者が網を持って向かう。
道路に墜落していたそれを、難なく捕まえる
クロウスタビだ!!!!!
よくよく見ると丁度この場所は道路がまっすぐに走っていて、灯火総研と相性がよい。ここを灯火場所とする!!小雨振る中、灯火総研を起動する。肌寒い中、秋の蛾がチラホラ幕にやってきた。
キイロキリガはクロウスタビと同時期に出現するキリガの一種。普通種ではあるが、季節モノのいい蛾である。
ダイコクコガネの定番種、ゴホンダイコクコガネも飛来した。ダイコクといえばすべて珍しい虫だと思っていたが、どうやらこれは比較的よく見られるらしい。しばらくすると、灯火にヤママユがやってきた。
どうやらクロウスタビは早い時間に飛来するらしい。続々とクロウスタビがやってくる。
まさに天国
偶然見つけた割には、とてもいいポイントだ。
夏に見る蛾と思っていたが、ギリギリ10月まで残っていたらしい。意外と鮮度がよく、きれいな緑色が残っている。今度は、ヤママユではない力強い飛び方をする大型の蛾がやってきた。
この色で忙しない飛び方は、きっとあの遇産蛾…
やはりツキワクチバ!8月の三国峠でも採集した。この年ツキワクチバを採ったという話を他の人からも聞いた。当たり年だったのだろうか?
横綱、もとい幕荒らしのシロシタバ。灯火採集をやるようになって、個人的普通種になってしまった。被写体になれるだけマシなのか。
キイロキリガの中に、モンキキリガが混じっていた。キリガ図鑑で☆4のレアキリガ。食草はヤナギ類なので、川沿いの蛾なのだろうか。
深夜になると、クロウスタビの♀やヒメヤママユが飛来する。
…
明け方
明るくなってようやく周囲の環境が分かる。実は、もっと上に展望の良い場所があったらしい。少し展望の良いところに出てみると、下界は雲海に包まれていた。
〆は勝利の味で
サイコー! pic.twitter.com/w3pVBlrVd6
— ありゅ@むしとりチャンネル (@arew_becomes_f) October 1, 2016