虫採り動画上げてます!!
普段の虫採りそのまんまの様子をお届け中!
新緑の季節
木々が芽吹きだし、雪解けも進んだころ。そんな季節限定で出現する蛾がいる。
カバシャク
カバノキを食草とするためその名が付いた蛾は、春の気温の高い昼間にだけ活動する。毎年4月になるとこの蛾を探しに山へ赴く。各地に生息しているが、どうやら栃木県日光市に記録があるらしい。それ以上のことは何も分からなかったが、とにかく行ってみよう。
そんな感じで突撃するから、毎年失敗するのだが…
2016年5月1日
天気があまりよくない。日光市は曇りで気温が上がらない。とりあえず標高を上げてみるが、むしろ小雨が降っていてむしろ寒い。
これでは確実にカバシャクは飛ばない
調べてみると、南へ行けば晴れているらしい。南に行くと、標高が下がる。足尾町まで引き返して、入れそうな林道を見つけた。さほどよさそうな林道とは思わなかったが、仕方ない。
入り口付近は杉林だが、入ってみると広葉樹の森になっている。
つづら折りを歩いて、尾根付近に出る。
展望はいいが、乾燥している。時たま足元から小さな鱗翅目が飛び立つが、全部ミヤマセセリ。時たまシラフシロオビナミシャクのような昼行性ナミシャクが飛ぶ。
「上のほうに出ると、カバシャクは居なさそうだな…」
ほとんど成果が得られないまま、引き返す。
今回も失敗だったなぁ。
そんなことを思いながら、広葉樹の林まで下ってくる。
突然、虫初心者のPくんが指を指す。
「これなんすか」
その指の先には、赤くチラチラ飛ぶシジミチョウサイズの鱗翅目。
「捕まえて!!!!」
突然のカバシャク出現に網を構えていなかった僕は叫ぶ。
運動神経のいいPくんは難なくキャッチ。
おめでとう!!!!(悔し涙)
結局見かけたカバシャクはその一匹だけで、とても追加が狙えそうな環境ではなかった。かなり偶然に近い採集だった。恐らくカバシャクは広く薄く分布する種なのだろう。
帰り際、林道の入り口では杉の伐採を行っていた。倒された新鮮な杉の木には、様々な虫が集まっていた。
ビャクシンも生息地が珍品だが、今回のように新鮮な杉材があれば色々な場所で採れる虫のようだ。今回は色々なラッキーが重なって、いい虫を採集することができた。
次は狙ってカバシャクを採りたいものですね…(震え声)